映画・テレビ

映画「エヴォリューション」EVOLUTIONを見る(ネタバレ

渋谷アップリンクで予告編を見て前売り買ったので見に行った。予備知識ゼロ。ネタバレあり。

2015年、フランス映画。ルシール・アザリロヴィック監督。「エコール」で有名になったらしいが、未見。

少年と女性しかいない、人里離れた島に母親と暮らす10歳の二コラ。その島ではすべての少年が奇妙な医療行為の対象となっている。「なにかがおかしい」と異変に気付き始めた二コラは、夜半に出かける母親の後をつける。そこで母親がほかの女性たちと海辺でする「ある行為」を目撃し、秘密を探ろうとしたのが悪夢の始まりだった。

いきなり素潜りしている少年が海底で死体を見つけるところから始まる。向こうの映画にありがちで細かい説明はないので、想像するしかない。映像美の追求というところがヨーロッパ映画っぽい。女達は吸盤あるから人間と海洋生物との混血——半魚人とか。タコかよ、っていうかクトゥルー?ダゴン?で、どこかで拉致された少年達は以前の記憶を消されて、この女達の仲間を生み出すために半魚人の卵を産みつけられる。途中で女達が帝王切開のビデオを見るのは少年達から育って来た半魚人を取り出すためのレクチャーらしい。薬は体内の卵を成長させるための半魚人用栄養剤っぽい。人間には合わず鼻血、吐血。看護婦ステラは主人公ニコラが気に入ってしまい島から逃がしてしまう。少年は大陸の街に到着するところで終わり。ニコラから生まれた半魚人の赤ん坊がキモい。「秘密を教えてあげる」って吸盤ついてるぐらいかよ。映像は素晴らしいけど、説明不十分だなぁとは思う。要するにタコ女が少年を誘拐して自分達の卵を産みつけてるっていう話でしょ?多分。吸盤はやめた方がよかった。クトゥルーを連想させるとラブクラフト信者かな?みたいに。やたら顔とか目のアップが多い。サスペンス・ホラーなのかな。派手さはないが、海も不気味な存在として映っていて「ソラリス」っぽいとか。物語はともかく映像センスはハイレベルで見応えがある。ニコラ少年も渋い顔で終始不安を表現していてナイス。女達は監督の希望としてはスキンヘッドが理想だったらしいが、女優さん達からの猛反対で断念したんだと。

何かホームページ見ると随分と推してるね。つか「ネクター」とかいう映画を併映していたらしい。知らんかった。

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「君の名は」

すごい人気らしいので観に行った。Gyaoでやってた新海監督の「言の葉」を観ていてよかった。劇場は満員。若いカップル多め、後はオタクっぽい人達。

「笑いのあるエンターテインメントを目指した」という事もあって、テンポの良いギャグを絡めながら進んで行く。田舎と都会、少年と少女——という対比。それが巨大な彗星と神の力を通じて身体が入れ替わり、親密になっていく。しかし、悲劇が襲う。その悲劇を回避するため、全力を尽くす二人。ただ、彼らは徐々に記憶を失っていく。名前さえも思い出せなくなっていく……。


途中で出てきた「ゆきちゃん先生」は矢張り「言の葉」に出てきた古文の教師だった。こういうサービスは好きだ。美しい映像と可愛いキャラ、お洒落な音楽、不思議な展開と切ない恋愛。近年はパッチワーク的な物作りが出来ないクリエイターは生き残れない。そのパッチワークの天才とも言える新海監督。使われているポスターも秀逸で、あの階段でのシーンには大きな意味が込められている。とにかく凝っている。ヒットの裏には世間がオタクっぽさを許容しはじめた事も一因と思われる。

単純に面白かった。身体の入れ替わりは飽くまでも神様の力なのか、はっきりしない。やっぱり彗星事件を回避させる為の神様の配慮なのか。んー?三葉の娘も入れ替わるって事だよねえ?まぁ。男が作った映画って事もあるけど、三葉が矢張り今時は死に絶えたような、しとやか美少女やんな。あと、テレビでも自主規制されてる面倒な時代にパンチラとオッパイとは。それでいて「女性差別」「セクハラ」とか言われないのが不思議だ。昨日NHKラジオに新海監督出てたけど、ほぼパンフレットと同じ回答を繰り返していた。小説家としては映画を掘り下げるみたいな感じだとか何とか。あと自分の映画はパラレルワールド的に存在している、とか。だから三葉があのままの世界もあるかもみたいな。

面白かった。けど、余り深く考えないで「あぁ、よかった」とか思えばいいと思うよ。オタクみたいに悩むとつまらない映画になってしまう。

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シン・ゴジラ〜ネタバレあり

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にほんブログ村話題になってたし行った。好きでもないのにゴジラ映画は初代の海外版も含めて全部見ている。前に「俺には合わない」って書いたのにまだ見るか。

出し渋ることなく最初からゴジラ出現。福島原発事故再現映画「太陽の蓋」そっくりの政府の会話、演出。福島原発事故をモチーフしてるっぽいから似てて当然なのか。日系女石原=アスカラングレー、地味系女課長補佐=綾波レイ。ヤシオリ作戦=ヤシマ作戦。音楽はそのままエヴァ。進化する使徒、じゃなくてゴジラ。パッパパッパ早い切り替え演出なので飽きない、疲れるけど。ここらへん流石アニメ監督だな。ゴジラは迫力あるにはあるけど凶悪さ・神秘さはない。ただの動物っぽい。どちらかっというと政治ドラマ。ゴジラに対する攻撃シーンは昔の特撮へのリスペクトありあり。国連が核攻撃するとか言い出す。その前に口から血液凝固剤?飲ませて倒した。このダサさがむしろ昔の特撮っぽい。意図的な安っぽさ。これだけ俳優出ていて、何故に宝田明が何で出てない。アメリカの属国とか国連軍の攻撃待ちとかは理解出来る。実際のところ、あんなの出てきたら日本だけで対処できないよ。昔程、単純に描けないのは難しいところだ。


巨神兵(短編)もエヴァ寄りにしたんだから、これもエヴァシリーズの一つといえるかもですだよ。 相変わらずゴジラ映画の良さが今でも余り理解できてない俺。ゴジラって生物とは言えないだろう。そういう意味ではもっと神秘的であってほしい。観に行ったのは終戦記念日で靖国神社参拝した後だった。

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映画「太陽の蓋」を観た

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にほんブログ村前売り券買おうとしたら売ってなかった。調べてみたら上映劇場が少なすぎるマイナー映画だった。とある事情から観に行く。

一応、東日本大震災による原発事故映画だとは知っていた。客層は年寄り多し。若い奴らもいたが。平均年齢は55歳くらいか。ロビーにいたのは関係者みたい。始まると二人の男が飲み屋で話しているシーン。どうやら記者らしい。時間は戻って地震発生シーン、情報伝達が遅く後手に回る官邸。徐々に原発の危機状態に気づくが、電力会社の無責任さ、度重なるミスと隠蔽で深刻になっていく。全く状況が掴めない首相は現場へ向かう。主人公の記者は慌てふためく官僚達を追う。そして最悪の事態が起こる。作業員が決死の覚悟でベンドして燃料棒を冷やすが、水素爆発が発生し、放射能が広範囲に渡ってバラまかれてしまったのだ…。


何ですかね、この素人映画。えっ、何?主人公の記者さんの演技がオーバーなのか演出が悪いのか知らないが、何やってるのか伝わらない(脚本かな…)。緊張感は出てるんだけど。いちいち携帯持って走り過ぎ。つーか出てる人達皆、頭抱えたり同じ演技か。全員キザすぎる。あと変な家族とか奥さんとか要らない感じするわ。まぁ一般庶民の状況説明っていうの理解できるんだけど。そこらへん挿入されると何かテレビの再現ドラマみたいでチープなのだよね。
もっと違う「疲労感」「脱力感」とかも表現してほしかった。観ていて飽きた。首相とか官僚とか何かイケメンですな。それだけでも民主党擁護っぽいのに電力会社が責任逃れしようと必死になってる様子を映し出して貶めてるのが気になる。確かに菅元首相も必死になってたと思うよ。全ての責任は対策を怠っていた電力会社にあるんだと確信し、糾弾している映画だった。フィクションではあるけど、そんなに現実から離れてはいないらしい。ただ地震シーンとか含めて何か全体的に安っぽいんだよな。センスが悪いんだな。主役の北村さんはユースケサンタマリアに似てるので、そっちのファンの人にはお薦め。

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山田太一〜ありふれた奇跡

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にほんブログ村フジテレビ開局50周年記念ドラマ第2弾 木曜劇場・ありふれた奇跡』。山田太一が脚本ということで日本映画専門チャンネルで見た。ある中年・藤本の自殺を食い止めた若い男女・翔太と加奈。それをきっかけに彼らは恋仲になっていくが、いつの間にか家族を巻き込んで対立する。更に加奈には秘密があって…。



素晴らしい、さすが山田太一。無駄のない伏線、一言一言の台詞が登場人物の気持ちをよく表現している。それぞれの登場人物にも色々な問題があって、家族皆が最後はそれを乗り越えて行くラストは涙無くしてみれない。大傑作である。


ということは分かるんだが。このところ連続して山田太一のドラマ見てるせいか、少し飽きてきた。何せ、「男たちの旅路」以外はどれも不倫ネタか夫婦喧嘩を突っ込んである。ああ「キルトの家」は違ったか。いっつも頭の悪そうなアニメ見てると大人のドラマがきつい。とはいえ、
翔太と加奈の恋愛が何か中学生みたいで。こんなんでいいんだ。ま、恋愛に不慣れな男女という設定ならいいだろうけど。というか山田太一が爺さんだから、恋愛を初々しく書き過ぎてるんじゃなかろうか。今時のアニメ中高生でも、こんな純情じゃないよな。非の打ち所ない。役者もいいし、演出も、音楽もいい。でも何だろうね。翔太が最後、会社の同僚を思って祖父に口答えするシーンは圧巻。加奈も赤ちゃんを普通に見る事が出来て、藤本も「一人じゃない」事を実感して終る。


合わないのか。そういやゴジラも全作見たが、大して面白いと思わなかった。「男たちの旅路」は本当に好きだ。でも、それ以外のは合わないのかな…。どれも素晴らしいけど、好きではないような気がする。多分、共感できる土台がないんだね…。

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「夕暮れて」

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にほんブログ村日本映画専門チャンネルで再放送された山田太一脚本の「夕暮れて」。真面目なサラリーマンの夫が家を購入したばかりなのに、通勤苦を理由に会社近くのアパートに平日だけ住むと言い出す。そんな時、残された妻は同窓会で昔デートした男性と再会し、肉体関係のない付き合いを始める…。

岸恵子か〜懐かしいですな。誰も悪い事をしてないのに後ろめたい感じがいい。確かに奥さんって結婚したら他の男性と話もできないような部分があったりしましたな。「シャツの店」「チロルの挽歌」みたいに冷たくされた奥さんが出て行くというのは山田太一の王道なのかしらん。「夕暮れて」では出て行きはしなかったけど……。このまま歳を取ってドキドキする事もなくなるのは寂しいっていう気持ちは分かりますな。米倉斉加年のねっとりした演技がいいっ。最近ああいう演技する人いなくなったよなぁ。人妻の葛藤がすごくよく表現されまくってる。ま、ちょっとやそっとじゃ書けない脚本だよねぇ。

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キルトの家

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にほんブログ村日本映画専門チャンネルで再放送された山田太一脚本のドラマ「キルトの家」。新しく団地にやってきた若い夫婦、年寄りの集まりにうんざりしていたが、ある事をきっかけにして集いの場所であるキルトの家に足を運ぶようになった。溶け込んでいく二人だが…。

杏という役者は苦手だ。渡辺謙が割と好きだからかな。変人がまた山崎努って「早春スケッチブック」と同じだね。一人暮らしのお年寄りの寂しさと東北大震災の二つがテーマになっている。まぁ命の儚さではなく、変わりゆく日常を描いているのかなぁ。余貴美子、可愛い〜。

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火の山のマリア〜グアテマラ映画(ネタバレあり)

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神保町に行ったので、何の予備知識もなしに岩波ホールへ。何だ、この映画「火の山のマリア」は。ホドロフスキー監督のおかげで慣れ親しんだ南米の匂いが。しかし、これスペイン語じゃないよな。女の子がお洒落するところから始まる。で、豚に交尾させようとする。この冒頭の交尾がこの映画の主題だった。娘の身繕いを母親が全部やるとか、何度も乾杯するとか、文化の違いを感じた。しかしながら、所詮は人間のやる事は太古の大昔からセックスと決まってる。婚約しているっていうのに、チャラ男に騙されて懐妊、挙げ句にスペイン語が分からないばかりに赤ん坊を勝手に売り飛ばされる。まぁ、最後はどっかの男に嫁ぐところで終わる。
マヤ文明の繁栄したグアテマラの先住民か。全体のリズムがゆったりしていて、遠くに歩いていくシーンまで映している。今でも、こんな生活しているのか?ひぇ。まともに暮らせないもんだからアメリカに行こうとしている連中も多いらしい。しかし、勝手に妊娠してるのに親は怒りもしない。しかも堕胎させようとジャンプさせる、妊婦は蛇を追い払えると信じてたり、どんだけ文明レベルが低いんだ……。こんな人達には「ラブライブ!」みたいな萌えアニメ見せたら発狂しそうだな(笑)。ホドロフスキー監督のおかげで南米には相当に親近感あるから、ある程度は楽しめた。が、やっぱり「プリキュア」でも見た方がいいよなぁ。俺ら最先端の文明人からするとお互い宇宙人みたいな存在なんだろう。
岩波ホールの女性スタッフって、いつも本当に愛想ないっつーか無愛想っていうか(同じ)。嫌な雰囲気なんだよな。公務員みたいでさぁ。そういえば、主人公のマリアもほとんど笑わない。婚約の時に少し頬笑んだくらい。笑わない女性は可愛くない。あれ、アカデミー賞にエントリーしただけで受賞したわけじゃないだろ、紛らわしいわ。何が傑作だ。
悪い事言わないから見ないで「ガールズ&パンツァー」でも観に行った方がいいよ。

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早春スケッチブック(1983)

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「早春スケッチブック」を見た。何せ昔見たはずの映画も見たことさえ思い出せないので記録として書いておく。「本当に見たいものだけはTVを許可する」と親に言われてアニメしか見て来なかった青春時代。山田太一好きだったのに諦めていた。あれから30年も経って「シャツの店」も見た。
再婚同士の家庭の息子に本当の父親が現れる。余命短い彼はサラリーマンを「何の面白みもない奴ら」と否定し、息子も周りも影響を受けて行く。だが、優しい息子が育った家庭を見て、自分の独りよがりを自覚する。一方で「魅力ない」と言われたサラリーマン父も自分の殻を破ろうとしていく。そんなドラマ。
鶴見辰吾、高校生なのに演技力あって驚いた。山崎力演じる沢田という滅茶苦茶なカメラマン。俺はモテないが、考え方は似ている。多分、何かしら創作する人間なら共感するんじゃないか。自分は特別な人間で、他を見下す。そういう人達も大勢見て来た。でも、この物語の結末どおり実際のところ大した人間じゃなかったりするんだよな。だから葛藤するわけで。沢田が治療も受けずに死ぬ事を決意する、「それぐらいしないと」という気持ちも分かる。俺の場合は真面目サラリーマンをしつつ、沢田のような考えを持っていた。本当は真面目サラリーマンの望月父だって働きたくはないんだよ。家庭を守る為に戦ってるんだ。それを見下しちゃいけない。
と、まぁ考えさせてくれる上にドラマとして面白い。ずるいっすね、山田太一先生。しかも登場人物に無駄が無い。まさか不良少女にも重要な役割があったとは。すごい伏線だわ。確かに学歴社会、一流の人達との付き合い、ブランドグッズ……そういうのが幅をきかす世の中だ。何を間違ったのか、育ちのよい俺もオタク趣味、音楽趣味を通じて、ボロカスみたいな人間とも知り合うようになった。だから、このドラマも分かる。本当の意味で理解できる。放送当時見ても理解できなかっただろう。それに大半の人達も物語は理解できても、真意とかは理解できないだろうよ。と、また選民意識丸出しで言ってみる。このドラマ、落ちぶれカメラマンは死ねたからこそ格好ついたが、こういう人は長生きした方がつらいんだよね。「俺だけは特別」、惨めなもんだよ。ネット民に多いわwww

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戦場のメリークリスマス

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見よう見ようと思いながら、30年くらい経ってしまった。またか。断片的にしか情報を得てないまま日本映画専門チャンネルにまたお世話になる。
見終わった感想は難しい。
何だろう、モヤモヤするけれども。
戦場で捕虜と接するうちに芽生える……何?
正直で簡単な感想としては「ヨモイ大尉が純情で可愛い」ってことかな。
変な映画には違いあるまいのに、名作として誉れ高い。ただ長い間廃盤になっていたという話だから、テーマに何らかの問題があったと思われてる可能性がある。
戦争の話になると、「俺の知ってる戦争と違う、間違ってる、捏造だ」と 発狂する連中が多い。うんざりだ。一人ひとり経験が違うだろうに、戦争を美化しようと必死である。そして大切な主題を見失う。
戦争は人を狂わせる。狂った結果、ホモになった。そういう見方も出来るわ。一回見ただけじゃ分からない映画なのか。
主役は先頃亡くなったデビッドボウイ演じるセリアズ。彼だけ生い立ちシーンがありイギリスの嫌な寄宿舎伝統が描かれている。
大島渚監督は「世界に共感を得る作品にしたい」と語ったそうな。何を描きたかったのか……戦場における男同士の友情——じゃないよな。オープニングで同性愛の話が出てるから、「愛情」の方か。敵同士でも愛し合える。「ロミオとジュリエット」、なのか?いや、一方的な感じもするけど。この複雑な狂気の感情こそが醍醐味なんだろう。
無理。

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